ジャイアントセコイアは生息地のカリフォルニア州で毎年発生する山火事と密接な関係を持って生きています。燃えにくい厚い樹皮に覆われていて、山火事にあっても燃え尽きて枯れることはないといわれており、セコイア国立公園でも根元に焼け焦げた跡のあるジャイアントセコイアが数多く見られますが、それ以上焼けて枯れているものはないようです。またジャイアントセコイアは、コーン(マツボックリ)の中の種子から子孫を増やしますが、コーンは松のように木になっているときに自然に開くことはありません。コーンは定期的に発生する山火事によって木から落下して開き、種子が地上で新しい芽になっていくのです。
またジャイアントセコイアの根は浅いので、樹下の下草が多くなると倒木の危険があります。山火事によって多くなった下草は定期的に燃やされ、ジャイアントセコイアは倒木の危険も逃れています。そのためセコイア国立公園では、落雷などの自然発火による山火事の消火活動は原則的には行わず、場合によっては人為的に小規模の火災を起こし、ジャイアントセコイアの森を守る活動を行っているようです。